株式会社アイアンドディー
- 収集情報を活用した付加顧客サービス提供
- 新たな顧客層の開拓、マーケティング
- 収集情報を活用した新規事業の発掘
- その他(営業支援、求人・求職支援
【活用対象】
- 他企業とのアライアンス・コミュニティ内で活用
- 企業顧客を対象に活用
- その他(地域における類似事例の検索)
IoT導入のきっかけ、背景
IoT (Internet of Things) に関する情報はWeb上に多数存在するが、ユーザー企業が自社に有用な情報を探すのは難しい状況になっている。
その理由としては、IoTを提供する企業がその製品・システムを普遍的にわかるように説明していないこと、BtoB、BtoCが混在していること、有線/無線によって用語が全く異なること、センサー・デバイス、エッジ、サーバ・クラウド等の階層の区別がつきにくいことなどがある。そのため、IoTの情報を検索した際に、検索結果が自社に有用かどうかが判別できないことがある。従来のWeb検索に加えて、IoTに特化した情報を体系的に整理して容易に検索ができる機能が必要なのである。
そこで当社は、「だれでもわかるIoTマーケティング情報まとめサイト」をコンセプトに、シーズではなく、ニーズ・ウォンツから情報を容易に検索できるサイトを構築した。
情報を分かりやすく整理するため、本サイトでは対象をBtoB向けのIoTに特化し、そのうちユーザーの約6割を占める中小製造業を主な対象とした。サイトの利用者は、検索画面から業種、製品、サービス、対応地域(導入先や販売対象地域)を選択すると、自社に参考となる情報を容易に入手することができる。また、キーワードによる検索も可能となっている。表示は14か国語対応となっており、海外展開や連携もサポートする。
さらに、用語集も用意されている。
これらの機能を無料で利用できる。
IoT事例の概要
サービス名等、関連URL、主な導入企業名
サービス名:IoT Marketing Platform
関連URL:https://dr-iot.jp/
サービスやビジネスモデルの概要
図-1に示す通り、本サイトではキーワード検索とカテゴリ検索の機能を提供している。カテゴリ検索では、業種、製品、サービス、対応地域の中から1つを選択すると該当する記事(会社名・組織、方式・名称、内容、参考URL、通信方式等)が表示される。
記事の表示は14か国語対応で、用語集、問合せ、メルマガ登録も用意されている。
これらの検索、問合せを無料で利用できる。
図-1 IoT Marketing Platformサイトの検索画面
内容詳細
業種別カテゴリの分類は、製造業、農業など標準産業分類に準拠している。
製品別カテゴリは、デバイス・センサー、エッジ、サーバ・クラウドの3階層とネットワーク、データ処理・分析、セキュリティなどのわかりやすい分類となっている。
サービス種別のカテゴリは、本業の効率化・機能/売上アップ、部品販売、システム販売、従量課金、システムインテグレータなどの直接関与と、IoTマーケティング支援、教育/コンサルタント、ライセンス供与・レンタル・リース、保険などの間接関与に分けて分類されている。
対応地域の分類は、各都道府県と海外4地域となっている。
概要図
IoT Marketing Platformの画面サンプルを以下に示す。
図-2 トップ画面
図-3 検索結果の表示画面
取り扱うデータの概要とその活用法
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トップ画面グローバルナビゲーション(TOPページ、業種、サービス、製品、対応地域、IoT用語集、お問合せ、メルマガ登録)
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トップ画面サイドバー(メルマガ登録、IoT販売支援、海外営業支援、求人支援、採用支援、AR・モーショングラフィック作成)
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トップ画面検索メニュー(キーワード検索、カテゴリ検索)
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トップ画面その他(最新のIoT製品情報、記事、人気の投稿とページ)
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検索画面(会社名・組織、方式・名称、画像、説明文、参考URL、業種分類、サービス分類、製品分類、対応地域、出典、リリース日、通信分類)
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共通機能:IoT用語集(大分類、中分類、略号、英訳、邦訳、説明)
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共通機能:お問合せ画面(会社名、氏名、メールアドレス、お問合せ内容他)
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共通機能:メルマガ登録画面(会社名、氏名、メールアドレス)
事業化への道のり
苦労した点、解決したハードル、導入にかかった期間
IoTの情報提供について2018年8月から調査を開始したが、範囲が広く分類が難しいことが判明した。そこで、2019年2月に対象をBtoBに限定し、同年8月にサイトオープンした。
各種コンソーシアムに加盟しデータの共有に努めるとともに、データの信憑性を担保するために、主に新聞記事の情報に基づいて調査し、内容は提供先の記事を要約して作成した。
ニーズ、ウォンツから検索しやすくするために、提供側ではなく実施側を重視し対応地域に区分したり、できるだけ普遍的な表現、検索にかかりやすい用語を選択した。
技術開発を必要とした事項または利活用・参考としたもの
検索の操作性向上、AI/VR等IoT関連技術の紹介、当社で多数実績のある採用支援、MA(Marketing Automation)のシステムを応用した。
IoT情報提供と並行して、カメラによるアナログデータのデジタル化、新型コロナウイルス対策(体温、顔認証、混雑)、カテゴリ(業種、製品、サービス、有線/無線、階層)の分かる俯瞰図、無線通信分布図等をメールマガジンで紹介した。
特定製品の紹介も随時受け付けて、無償提供している。
今後の展開
現在抱えている課題、将来的に想定する課題
中小製造業が利用できるIoT関連製品・サービスの情報が多いにも関わらず、用語がわからないとか、セキュリティに関する不安、有線・無線の選択の迷いなどから、なかなかIoTの導入は進展していない。さらには、AIや5G等新しい技術が自社の取組みにどのような影響があるのかが判断できないという戸惑いもある。
当サイトではこのような課題に対してマッチングできる仕組みを構築していく。
強化していきたいポイント、将来に向けて考えられる行動
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カメラによるアナログデータのデジタル化による技術サービス
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新型コロナウイルス対策システムの製品比較表の廉価提供(現在約150件のデータあり、都度更新中)
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当サイトに登録したIoTサービスや製品のデータは本稿執筆時点で1,600件を超えており、毎月100件程度追加することにより、ますます検索精度が上がっている。
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検索回数も500PVを超える日があり、毎日多数の方々に利用されている。
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時代の要求に適合した旬なテーマをできるだけ公知の情報で伝える。
将来的に展開を検討したい分野、業種
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当サイト経由の企業間マッチング
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IoT間接関与企業(IoTマーケティング支援、教育/コンサルタント、ライセンス供与・レンタル・リース、保険など)間の連携
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IoTデータを利用した検索サービス
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メールマガジンでの旬な情報の提供、特定テーマの深堀り
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営業支援、Webセミナー開催支援等、弊社事業との連携によるマーケティング支援
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中小企業デジタル化支援
本記事へのお問い合わせ先
株式会社アイアンドディー 小村卓郎
e-mail : komura@iad.co.jp