掲載日 2017年12月19日
富士通株式会社

富士通株式会社

【提供目的】
  • 事業・業務プロセスの改善
  • 顧客へのサービス対応・サービス品質向上
  • 新たな顧客層の開拓、マーケティング
  • 故障や異常の予兆の検知、予防
  • 故障や異常への迅速な措置 

【活用対象】

  • 自社
  • 企業顧客

IoT事例の概要

サービスやビジネスモデルの概要

 ビル設備の異常内容に応じたマニュアル配信により、メンテナンス業務の効率化とサービス品質向上を支援

内容詳細

 富士通のセンサーデバイスとクラウド型のIoTデータ活用基盤サービス「FUJITSU Cloud Service K5 IoT Platform」、大成のビルメンテナンス業務に関するノウハウおよびスタディストのクラウド型マニュアル作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz(ティーチミービズ)」を連携させ、ビル設備の異常検知と状況に応じた作業指示マニュアルの自動配信が行えるビル設備監視システムを構築しました。複数のビルにて有効性を共同実証中です。

概要図

 

取り扱うデータの概要とその活用法

 空調設備にセンサーデバイスを設置し、温度、加速度(振動)等を計測。大成のビルメンテナンスのノウハウに基づいて設備の故障やその予兆を検知する条件を設定し、「Teachme Biz」は集約されたデータの中でその条件に当てはまる異常値を検出します。

 異常検知後、「Teachme Biz」は該当設備の異常内容に応じたマニュアルを設備管理者および現場作業員に自動配信することで、速やかに必要な対応を実施。マニュアルが自動配信されることで、熟練度が不十分な作業者でも対応可能な業務が広がります。

 富士通、大成、スタディストの3社では、その効果を「一人の作業者が対応できるビルの面積」で試算しています。一人当たりの対応可能面積が現在よりも50%程度増大できることが分かり、現場作業が効率化できるだけではなく、お客様に対しても、設備故障を未然防止や、故障時のより迅速な復旧を実現するサービスの提供が可能になります。

 

事業化への道のり

苦労した点、解決したハードル、導入にかかった期間

  • 各々の企業が保有する技術やノウハウをいかに有効に連携させるかという課題を企業間の密な連携により解決し、事前のフィージビリティ調査からプロトシステム構築、現場実証までをスピーディに実現しています。
  • 空調設備の稼働状況をリアルタイム監視することが可能であることを、約6か月間にわたって実証しています。

技術開発を必要とした事項または利活用・参考としたもの

 センサー~IoT Platform~マニュアル作成・共有プラットフォーム間のコネクティビティ

 

今後の展開

現在抱えている課題

 設備の異常を検知するための判断アルゴリズム

将来的に想定する課題、強化していきたいポイント

  • 地下など多様なビル設備の設置環境に応じた最適なネットワーク
  • 判断アルゴリズム作成に向けたAIの活用

将来に向けて考えられる行動

 今回実証したビル設備監視システムを製品化し、大成のサービスの一部として2018年中に提供開始することを目指します。製品化に向け、より多くの実証データを取得し、本システムの機能改善に繋げるため、複数のビルで同様の実証実験を実施しています。

 

 

本記事へのお問い合わせ先

富士通株式会社

URL :  http://journal.jp.fujitsu.com/2017/09/12/01/